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Jazzヴォーカリスト「びび」こと工藤直子の日々。


by vivian_n
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9/22(金)-2 『プチ阿房列車』

(9/22-1より)

なんにも用事がないけれど、汽車に乗つて塩狩へ行つて来ようと思ふ。

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気がついたら、宿から一番近い北比布の駅の歩廊に起つてゐた。
気がついたらと云ふのは嘘のやうな話だが、
夕休の宿主の甘木さんと矢後君とで昨夜遅くに密談があつたらしく、
しかし何の密談だつたのかは寝てゐた私の知る処ではない。
兎に角、宿に戻つて来たと思つたら、一服する暇もなく
今乗つて来た車にまた押し戻され、それでまた停まつて
おやおやと思つたら、そこが北比布駅だつたのである。
9/22(金)-2 『プチ阿房列車』_e0005280_20304227.jpg


という訳でw
北比布発17:02の下りの列車に乗って2つ先の塩狩駅まで行き、
約20分後に来る上りの列車で折り返して来るという、
ただそれだけの為に列車に乗りましたwww

この北比布駅の時刻表を見よ!
9/22(金)-2 『プチ阿房列車』_e0005280_23161259.jpg

この本数の少なさにも関わらず、1時間で往復出来るというのは
かなり奇跡的(でもないか?)。
昨夜の密談は、どうやらその話だったらしい。

下り列車が夕空を背負ってやって来た。
次の駅の蘭留を過ぎると塩狩までは登り坂になっていて、
ディーゼル車のエンジン音が地響きのように伝わって来る。
暮れて行く景色を眺めながら、一人感慨に浸るワタクシ。
ここが…。
塩狩峠の…。

と思う間もなく、塩狩駅に到着。
9/22(金)-2 『プチ阿房列車』_e0005280_2112880.jpg

辺りはすでに薄暗く、駅の待合室の灯りだけがたよりだ。
寒いのでトイレに行きたくなった。
トイレに入ると、、、便器の向こうに広がる大宇宙(爆)
こんな所で車のキーを落としていたら……
と数日前の悪夢が蘇って来て余計に寒くなる。

上りの列車が来るまで時間があるので、付近を散策してみる。
『塩狩峠』の主人公のモデルになった長野政雄氏の碑が建っている。
駅舎の背中側の少し高くなっている所には塩狩峠記念館がある。
9/22(金)-2 『プチ阿房列車』_e0005280_2130872.jpg

が、もう誰もいない。
線路を挟んで駅の反対側は丘のような、山のような。

しかしこの暗い中、丘の方から熊とかが出て来られても
隠れる所が無いぞおい。
だんだん怖くなって来て、わざと大きな声でYagoと喋ってみる。
いい加減喋り疲れて来た頃に、上り列車がごとごとやって来た。
9/22(金)-2 『プチ阿房列車』_e0005280_21334457.jpg

帰りの列車でYagoは北比布に着くまで運転席の後ろに居続け、
運転手さんにとても怪しまれた、らしい。
by vivian_n | 2006-11-20 21:43 | 旅行